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節水トイレが詰まる原因と詰まったときに自分でできる4つの対処法
節水トイレの詰まりに悩んでいる方に向けて、詰まる原因や詰まったときの対処法などを解説していきます。 水を節約できるトイレは、家計にも環境にも優しいように感じて魅力的なものです。
しかし、実際に設置してみて、「頻繁に詰まって困る」「なぜこんなに詰まるのか…」と悩んでいる方も少なくないと思います。 「節水型に変えたいけど大丈夫かな…」と不安な方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回の記事では、節水トイレが詰まる原因や詰まったときの対処法、事前にできる予防対策について解説していきます。
対処法では簡単にできる4つの方法を解説していきますので、頻繁に詰まって困る、今まさに詰まっているという方はぜひ実践してみてください。
目次
節水トイレが詰まる原因
まずは節水トイレが詰まる原因にはどんなものが挙げられるのか見ていきましょう。 主に次の4つの理由で詰まりやすい傾向です。
水量が足りない
通常のトイレと比べて流れる水の量が少ないため、水量不足で詰まることがあります。
「節水」と呼ばれていることからもわかるように、流れる水の量が少ないことが節水トイレの特徴です。 十分な水量で押し流すのではなく、上から下に向けて水が流れるときの重力を利用して流す「サイフォン式」を採用しています。
そのため、通常であれば、水の量が少なくても詰まることはありません。
しかし、いつも小洗浄ばかりを使っていたり、水溶性の紙などであっても、それらを一気に大量に流したりすると詰まる危険性があります。
通常のトイレに比べると水を節約できるのが最大のメリットですが、メリットがあだとなり詰まりにつながることがあるのです。
流す際の水圧が弱い
水圧の弱さから詰まりが生じることもあります。 ただし水圧の弱さはトイレの仕組み上の問題ではなく、立地による影響を受けるのです。
たとえば高台に建っている家やマンションの高層階では、水圧が弱い傾向にあります。 重力に負けた水は、十分な勢いで便器の中に流れていかないため、結果として詰まりやすい状態になるのです。
通常のトイレであればそこまで気にする必要はないかもしれません。
しかし、節水トイレはその仕組み上水の量が少ないので、それに加えて水圧が弱いとなると途端に詰まりが起こりやすくなります。
排水管が汚れている
詰まりが起きてしまう原因として、排水管が汚れていることも挙げられます。 長年にわたり使用されてきた排水管の内側では、尿石や汚れがこびりつき、固くなることがあります。
こびりついた汚れが厚みを増せば、その分、水が流れにくくなるのは当然でしょう。 脂肪が付着した血管内では血流が悪くなり、動脈硬化を起こしやすくなるのと同じ原理です。 内側に汚れが蓄積されるほど、排水管も動脈硬化を起こしやすくなります。
一度に流すことができる水の量が少ないことも影響して、詰まりが発生しやすくなるのです。
水で溶けないものを流した
水で溶かせないものを無理に流してしまうといったことも、詰まりを起こす原因のひとつとして挙げられます。 たとえば生理用品やおむつ、残飯、ペット用のトイレの砂、吸い殻などを流していませんか?
スマートフォンやハンカチなどの固形物を流してしまった場合も、やはり詰まりが発生しやすくなります。 また流せるトイレクリーナーなどは水に溶けるものの、トイレットペーパーに比べると溶けにくい紙です。
水に溶かせないものは、たとえ便器の中から流れてみえなくなっても、排水管の中で詰まりを発生させることがあります。
節水トイレが詰まる際の前兆
詰まりが起こる前兆として、次のようなサインがみられることがあります。
気になる臭いが発生している
今までは感じなかった臭いがトイレから漂うのは詰まりの前兆です。 トイレを流せば、便器の中には汚物は見えなくなるでしょう。
しかし、便器から下水管の間に、流れきらなかった汚物が残留するといったことも起き得ます。 途中に汚物が残留していれば、次に汚物を流したときに本格的な詰まりへと発展してしまう危険性もあるでしょう。
下水管の方で聞き慣れない音がする
下水管の方で聞き慣れない音が聞こえてくることもあります。
水を流したときに、便器の奥から「コポコポ」「ゴボゴボ」と水の音が聞こえるなら要注意です。 排水管の一部に詰まりがあると、詰まっている部分に水がたまり空気を押し上げます。
「コポコポ」「ゴボゴボ」と聞こえる音は、押し上げられた空気が汚水から抜けるときの音です。 もし奥から聞き慣れない音が聞こえ始めたら、どこかに詰まりが発生していると考えられます。
便器内にたまっている水の量が多い
便器の中にたまっている水の量が、いつもより多いことも詰まりの前兆サインです。
排水管が詰まりかけていると、詰まりに邪魔されて流れるべき水が滞留して流れていかなくなります。 そのため水を流すたびに、たまる水の量が増えていく現象が起こります。
もし少しだけ水を流してみて、徐々に水の量が増えていくなら詰まりが起こりかけているでしょう。
流れる水の勢いが弱くなった
流れる水の勢いが弱くなることは、詰まり起こってしまう大きな原因のひとつとなります。 節水トイレは流す水の量を減らし、水の勢いと水流で流し切る設計です。
水の勢いが弱いことは、水圧が足りていないことと同じ。 水圧が低いと流すために必要な水流が作り出せなくなり、詰まりが起きやすくなってしまいます。
トイレットペーパーが流れきらないことがある
トイレットペーパーが流れきらない現象が起きているなら、できる限り早めに対応しましょう。
流したはずの紙が残っている原因は、便器から排水管にかけてのどこかに詰まりなど何かしらの不具合が発生してるためです。 詰まりによって排水がうまくできなくなった結果、紙が流れにくくなっていることがその要因として挙げられます。
「もう一度流せば流れるし…」と使い続けていると、本格的な詰まりへと進行してしまいます。
節水トイレが詰まった際の対処法
それでは節水トイレが詰まるときの対処法について見ていきましょう。 詰まりの前兆サインが見られたら、次のような方法を試してください。
ぬるいお湯を流す
最も簡単な対処法はぬるいお湯を活用することです。 水に溶ける紙が詰まったのであれば、ぬるま湯だけで対処できることもあります。
ぬるま湯を準備したら、数分おきに少しずつ流していきましょう。
お湯を流すと詰まりの原因となっているものとともに、汚れも溶かせます。 トイレに詰まりが起きてしまう場合は、まずぬるま湯を流して様子をみてみるのがおすすめです。
ラバーカップを使用する
次にご紹介するのは、ラバーカップを使用して詰まりを取り除いていく方法です。
トイレットペーパーや流せるトイレクリーナー、ティッシュペーパー、排泄物により詰まったときに効果を発揮します。 ただし節水トイレには専用のラバーカップを使わなければなりません。
通常の製品では効果が現れないことがあるので、専用品を準備して作業を行ってください。 水の飛び散りを防ぐため、新聞紙やビニールシートなどであらかじめ養生することも忘れないようにします。
ビニール袋に穴を開けてラバーカップを通せば、水が飛び散らないのでおすすめです。
【ラバーカップを使用して詰まりを取り除いていく方法】
- 止水栓を閉める
- 大きめのビニール袋に穴を開けてラバーカップを通す
- ビニール袋が便器を覆うようにラバーカップを排水口に挿入する
- ゆっくりと静かに押し込む
- 勢いをつけて一気に引き上げる
- 詰まりが解消されるまで何回か行う
ラバーカップは正しく使うことが大切。 便器に対して押し込むのではなく、一気に引き上げることで真空状態による吸引力を発揮するためです。
まずは便器の中の排水口と水平になるようにピッタリと密着させます。 そしてゆっくりと静かに、限界までへこませるように押し込んでいきましょう。 これ以上は押せないところまで押し込んだら、勢いよく上に引き上げます。 数回繰り返すとゴボゴボと水が流れていくはずです。
ワイヤーブラシを使用する
ワイヤーブラシはトイレの奥のほうが詰まる場合に有効な対処法です。 ラバーカップでは便器から遠い部分に詰まったものは、なかなか取り除きにくいもの。
しかしワイヤーブラシなら、長いワイヤーの先についたブラシで、排水管の奥に詰まったものを物理的に除去できます。
【ワイヤーブラシを使った対処方法】
- 止水栓を閉める
- 新聞紙やビニールシートを便器の周りに敷く
- ブラシのヘッド部分を便器の排水口に挿入する
- ゆっくりと奥の方へと差し込んでいく
- 詰まりにあたったらワイヤーの柄を操作する
- 詰まりが削れるまで続ける
- 水を流して流れを確認する
便器の排水口の中にブラシを差し込んでいき、詰まりの原因にあたったら削るように操作していくだけです。 ぐるぐると回すように操作すると削りやすいでしょう。
注意点は詰まりの原因を押し込んでしまわないことです。 詰まりが削れないからと力を入れたり押したりすると、詰まりの症状をより悪くさせてしまうリスクがあるので注意してください。 場合によっては多少時間がかかるかもしれません。
しかし、時間をかけて行えば、詰まりを取り除くにはより確実性が高いやりかたなので、試してほしい対策のひとつです。
重曹とお酢を使う
最後は重曹とお酢を使う方法をご紹介します。 準備するものは、ぬるま湯・お湯・重曹の3つです。
【重曹とお酢を使う方法】
- 便器の排水口に、カップ1/4くらいの量の重曹を振りかける
- 1の上からお酢をカップ1/2くらいの量で注ぐ
- 2の上からぬるま湯を注ぐ
- 1時間ほどそのままにしておく
- 少し高めの位置から水を流してみる
上記のやり方を試してみて、水が流れるようなら詰まりは解消されています。 便器の排水口に流し込むだけで良い簡単な方法です。 最初に解説したぬるま湯を何回かにわけて流す方法で対処できなかった場合は、重曹とお酢を使う方法を試してみてください。
節水トイレが詰まった際のNG行動
トイレに詰まりが起きてしまったときの対処法として、「これだけはしてはいけない行動」も知っておきましょう。 状況をさらに悪くしてしまったり、トイレの故障につながったりすることもあるため、次のことに注意してください。
熱湯を流す
トイレにお湯を流す際には、熱湯は厳禁です。 ぬるま湯を流すことは詰まりを取り除くのに効果的ですが、必ず45℃くらいのぬるま湯を使うのが基本となります。
便器内に熱湯を流し込むと、ひび割れてしまう危険性があるからです。 また汚れが染み付いてしまうこともあります。 陶器製である便器は高い温度に弱いため、熱湯を流し込むのはやめましょう。
水を流し続ける
詰まっているのに立て続けに水を流すことも避けなければいけません。 急に詰まりが起こってしまうと、つい焦って連続でレバーを引くという行動を起こしてしまいがち。
しかし、連続して水を流してしまうと、便器内の水があふれだしてくる危険性があります。 トイレや室内が汚水で汚れることも問題です。
ただ集合住宅の場合はさらに事態が深刻で、階下への水漏れ被害につながる危険性もでてきます。 水漏れが起こると損害賠償請求につながるかもしれません。何度も水を流しても詰まりを取ることが難しい場合が多いので、正しい方法で対処することが大切です。
複数の薬品を使う
薬品を使って詰まりを取り除く場合、いくつも併用することは避けましょう。 薬品によっては、他の薬品との化学反応により有毒ガスを発するものもあります。
特にアルカリ性・酸性の薬品は、違う性質の薬品と混ぜると危険です。 毒などの危険がない場合であっても、泡が大量に出てきて室内が汚れてしまうリスクもあるでしょう。
薬品を使用する場合は1種類のみに限定して、いくつも併用することはやめてください。
節水型トイレのつまりを予防する方法
トイレが頻繁に詰まってしまい悩んでいるのなら、その原因だけではなく予防するためにできることも知っておきましょう。 ご紹介する予防対策は、どなたでも今日から簡単に実践できることばかりです。 ぜひ試してみてください。
一度で大量に流さない
まず一度に流す量を少量にすると詰まりにくくなります。 節水トイレは構造上、流れる水の量が少ないことが特徴です。
大量の紙類などを一度に流そうとすると、いくら水溶性のものであっても溶け切らずに詰まりが発生しやすくなります。 何回かに分けて流すなど、工夫をするとスムーズに流れるでしょう。 特にダブルタイプのものは少量でも詰まりやすいものです。
流す量には注意しながら使用するように心がけてください。
流すものが水溶性か確かめる
トイレに流す前に、それが水溶性か確かめることも大切なポイントです。
基本的にトイレットペーパーや流せるトイレクリーナー、流せる赤ちゃんのおしりふきなどは水溶性です。 ただ「流せる」と書かれているタイプの製品は、トイレットペーパーより溶けにくい傾向があります。 そのため水の量が少ない節水トイレでは、詰まりの原因になりがちです。
もちろん残飯や生理用品、おむつなど、水溶性でないものも流すことは避けるようにしましょう。
詰まりを予防するためには、トイレットペーパーと排泄物だけを流すようにし、そのほかのものは極力流さないようにするのが確実です。
トイレの修理業者の選び方のポイント
トイレの修理を依頼する時、修理業者をどう選んだらいいのか迷ってしまう方も多くいらっしゃると思います。下記の記事で、トイレを修理する業者の選び方のポイントを解説していますのであわせてご覧ください。
参考記事:トイレ修理業者の選び方のポイントとは?修理費用の目安も紹介
節水トイレが詰まるなら専門業者に相談を!
いかがでしたでしょうか? この記事を読んでいただくことで、節水トイレが詰まる原因や詰まったときの対処法がご理解いただけたと思います。
構造上詰まりやすい傾向がありますが、あまりに詰まるようなら専門業者に相談して対処するのがおすすめです。
当サイトでは、首都圏のおすすめ水道修理業者ランキングをランキング形式で紹介しております。
業者選びや相見積もりの取得の際に是非ご活用ください。
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